深海で潜水艇にトラブルが起きたらどうなるか ~パニック映画みたいに爆発はしません

深海で潜水艇にトラブルが起きたらどうなる?

深海で潜水艇にトラブルが起きたらどうなるか ~パニック映画みたいに爆発はしません

【小説の抜粋】 もし潜水艇で事故が起きたら

採鉱プラットフォームの接続ミッションを前に、潜水艇パイロットのヴァルター・フォーゲルは、当日、アシスタントを務める大学生のエイドリアンと耐圧殻で打ち合わせを行う。

アシスタントが「大学生」と聞いて、最初は猛反発したヴァルターだが、僻地で生まれ育ち、勉学でも恋でも出遅れたエイドリアンの複雑な心中を知ると、少しずつ心を通わせるようになる。

しかし、潜水艇パイロットとしては、ほとんど経験のないエイドリアンを相手に、どうやってミッションを遂行すればいいのか。

一抹の不安を覚えながらも、エイドリアンに心構えをレクチャーする。

関連のあるエピソード → 想像力で深海に潜る ~有人潜水艇の耐圧殻で夢見る生命の世界

このパートは『海洋小説『曙光』(第二章・採鉱プラットフォーム)』の抜粋です。
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【リファレンス】 海洋パニック映画

深海における潜水艇の事故といえば、多くの人は「酸欠」を連想すると思いますが、実際には、人が吐き出す二酸化炭素の充満によって中毒死するのが先とのことです。酸素欠乏が要因ではないんですね。

私も最初、「酸欠」と思って、そのように記述していたのですが、Kindle版のリリース後、JAMSTECの西村さんに内容確認して頂いた時に、そのように指摘を受けました。

『しんかい6500』の耐圧殻も、直径2メートルほどの大きさしかありませんが、内部でかなりスペースを取っているのが二酸化炭素の吸着剤です。

私はてっきり大量の酸素を搭載していると想像していましたが、2018年に訪問した際、その事を確認しました。緊急時には、酸素の補給よりも、二酸化炭素の吸着の方が重要なんですって。

多分、一般人が想像するのは、こういう展開だと思うんですよ ↓

気圧の急激な変化で、人間の身体が爆発する場面です。

でも、こういうことは、絶対に有り得ないそうです。

「えー、爆発しないんですかー?」とJAMSTECの専門家に質問していた私はごく普通の一般人です^^;

※ グロテスクなので、流血シーンが苦手な方はご注意下さい。
仲間を見捨てて、我先に脱出ポットで逃げ出した卑怯者は、必ず報いを受けるという、お決まりのパターンですね^^

海洋小説 《曙光》 MORGENROOD 『上巻』
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稀少金属『ニムロディウム』の発見により、宇宙開発技術は劇的に向上するが、世界最大のニムロデ鉱山がファルコン・マイニング社の手に落ちたことから一党支配が始まる。 海底鉱物資源の採掘を目指すアル・マクダエルと潜水艇パイロットのヴァルター・フォーゲルとの出会い、採鉱プラットフォーム、治水と復興ボランティア、海洋情報ネットワークのエピソードを収録。

シンガーソングライターの小椋佳は定年まで銀行員を勤め上げた。
人の心に触れる曲を作るには、人間社会との関わりが不可欠であることを知っていたからだ。
売れっ子でも、だんだん作品がつまらなくなるのは、内輪の世界に閉じてしまうから。
パートやボランティアや結婚生活等で人間社会の勉強を続けているアーティストは長続きする。

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海洋小説『曙光』MORGENROOD

宇宙文明の根幹を支える稀少金属『ニムロディウム』をめぐる企業と海洋社会の攻防を描く人間ドラマ。生き道を見失った潜水艇パイロットと、運命を握る娘の恋を通して仕事・人生・社会について問いかける異色の海洋小説です。
Kindle Unlimitedで公開中。冒頭部の無料PDFもあり。

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