ブラッド・ダイヤモンド レオナルド・ディカプリオ

映画『ブラッド・ダイヤモンド』紛争ダイヤの悲劇・レオナルド・ディカプリオ最高傑作!

ブラッド・ダイヤモンド レオナルド・ディカプリオ

大作『タイタニック』以後、これといった作品に恵まれなかったレオ様=レオナルド・ディカプリオがようやく渾身の作に巡り会った。

映画『ブラッド・ダイヤモンド』。(公式サイトはblooddiamond

アフリカの政情不安な地域で、武装勢力の資金源となっている紛争ダイヤをテーマに描いた、肉厚なアクション・ドラマである。

ブラッド・ダイヤモンド [Blu-ray]
出演者  
監督  
定価  ¥900
中古 16点 & 新品  ¥900 から
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2008年のレビュー

映画『ブラッドダイヤモンド』は、俳優・渡辺謙を世界に知らしめ、トム・クルーズに「さけー(酒)」「ウテー(撃て)」と叫ばせた『ラスト サムライ』のエドワード・ズウィック監督が、迫力ある戦闘シーンを織り交ぜながら、紛争ダイヤとアフリカの悲惨な現実を描いた社会派ドラマだ。

アフリカで違法に産出されるダイヤモンドは、密輸業者を通じて巧みに合法的マーケットに紛れ込み、反政府組織の資金源となっている。

紛争ダイヤの売買で反政府組織は大量の武器を調達し、内戦を長引かせる一方、ダイヤモンド会社は巧みにイメージ商法や価格操作を行い、巨大な利益を得ているのだ。

本作では、反政府組織に武器を調達する見返りとして紛争ダイヤを受け取り、イギリスの大手ダイヤモンド会社に売りさばいているダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)と、内戦によって家族と引き裂かれ、ダイヤモンドの採鉱場に送られて、大粒のピンク・ダイヤモンドの原石を見つけたアフリカ人のソロモン、紛争ダイヤの真相を追う女性ジャーナリスト、マディーを通して、「ブラッドダイヤモンド」と呼ばれる紛争ダイヤとアフリカの内戦、それに巻き込まれた庶民の悲惨な実情を、エンタテイメント要素を織り交ぜながらドラマティックに描いている。


2時間半もの長編だが、ストーリー展開もスピーディで、まったく飽きさせない。

戦闘シーンはリアルで迫力満点だし、ピンク・ダイヤモンドをめぐって二転三転する演出は非常にスリリングで、「ダイヤは誰の手に渡るのか」というサスペンス的要素も含んでいる。

声高に「アフリカは可哀相な国ですよ」「紛争ダイヤを買うことは悪いことですよ」と訴えるのではなく、一般市民の悲劇に焦点を当てることによって問題提起に成功しており、見終わった後、宝飾店のショーケースに飾られたジュエリーの豪奢な輝きに苦々しい思いを抱く人が大半ではないだろうか。

本作は、ともかく脚本が良質で、この手の社会派ドラマにありがちな説教臭いセリフがない。

人物設定もそれぞれの立場と動機をつぶさに描いており、誰の立場に立っても納得のいくドラマ展開となっている。

貧しい漁師ながら、気高い魂と深い愛の持ち主であるソロモン(ジャイモン・フンスー)。

クールでシニカルながら、熱い正義感を秘めたマディー(ジェニファー・コネリー)。

ダイヤの密輸に手を染めながらも、アフリカの生々しい現実から抜け出すことを切望してやまない元傭兵アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)のワイルドな魅力。

適材適所というよりは、各人がその役柄に惚れ込み、魂を燃焼させた印象だ。

とりわけ、レオナルド・ディカプリオは、メジャー大作『タイタニック』のインパクトがあまりに大きかったせいか、その後10年余り、これといった作品に恵まれず、無理矢理コスプレに応じたような『仮面の男』は言うに及ばず(あれこそ本物の悲劇(T^T)、アカデミーにノミネートされた『ギャング・オブ・ニューヨーク』も、『アビエーター』も、どこか空回りしているような印象だった。

だが、本作では確実に一皮むけて、マシンガンを片手に、シュワルツネッガーみたいな迷彩顔でテロリストのアジトに乗り込んだり、銃弾の飛び交う中を四駆で走り抜けたり、戦火に包まれる町を全力疾走したり、今までにない筋肉系の魅力を全開している。

今まで「ディカプリオなんて……」と見下していた人も、ボディビルで相当鍛えたであろう肩や腕の筋肉を見れば、彼の役者としての熱意や度量を見直す木になるのではないだろうか。

少女漫画の王子様のようなイメージから抜け出し、演技派としても、アクション俳優としても、大きくステップアップしたことは、ファンでなくても大いに評価したいところである。
(彼はこの作品で2006年度アカデミー主演男優賞にノミネートされた)
(また本作に続くリドリー・スコットのスパイアクション映画『ワールド・オブ・ライズでアクション俳優としての存在を確かなものにし、2010年『インセプション』で大きく花開いた ヽ(〃’▽’〃)ノ☆゚’・:*☆

しかも、物語の最後は再び『タイタニック』ときたもんだ。

レオ様は「僕は死んでも、君は生き延びて」という、愛に殉死する役柄をやらせたらピカ一。

変にジャーナリストのマディーと肉体的に絡んだり、「I love you」という明確な愛情表現を避けたことで、かえって彼女との心の交流が胸に焼き付いた。

この映画が成功した理由の一つは、アーチャーとマディー、ソロモンの人間関係に「感謝」「ときめき」「尊敬」といったベタな要素を持ちこまなかったことだろう。

それを前面に出せば、本作はたちまちお涙頂戴のメロドラマになり、アーチャーがただの善人になってしまうからだ。

マディーの記事に掲載されたアーチャーの写真を感無量に見つめるソロモン。

アーチャーからマディーへの、淡々とした最後の長距離電話。

それだけですべて分かる。

彼らがどんな思いでこの場に立ち、運命に立ち向かおうとしているか。

そういう意味でも、I Love You みたいな決め台詞を口にしなくても、その思いを軽やかに表現できるようになったレオ様に、役者としての成長ぶりを見ずにいないのである。

*

思えば、レオ様は見映えのする美男俳優でありながら、これといった作品に恵まれない損な役者さんだ。

同じ美男俳優でも、トム・クルーズやケヴィン・コスナーは次々にメジャー大作に出演し、だめ男でも、将校でも、何でも演じて一大ブームを作ってきたが、レオナルド・ディカプリオの場合、あまりにも、あまりにも、『タイタニック』のインパクトが強すぎて、そこから足が抜けなくなったという感じ。

最大の理由は、顔も喋りも「童顔」で、「50歳過ぎてもジャニーズ」みたいな、大人になりきれない雰囲気のせいではないか。

そこそこに年を食った彼が、高度な演技力を要求される大人の役柄を真面目に演じれば演じるほど違和感を覚えてしまう。

狂気の飛行機王『アビエーター』で、「背伸びしてるなぁ」と感じたのは私だけではないはずだ。

それだけに、今回、顔を真っ黒に塗りたくって、マシンガンをぶっ放す姿は、役者としての本気度と未来の可能性を十分に感じさせた。

『ロミオ+ジュリエット』や『タイタニック』もそうだけど、レオ様は仕立てのいいスーツを着て王子様みたいに微笑んでいるより、傷だらけ、泥まみれで動き回っている方がはるかに絵になる。

今後も、額絵のような役柄ではなく、全身で激しく表現するようなドラスティックな役をどんどん演じて欲しい。

それにしても、彼がちっともアカデミー主演男優賞を獲れないのは、世の中の男は、みんなディカプリオが嫌いだからである(マジで)

世の女性が「レオ様、素敵」と思うほどに、世間一般の男性はレオナルドがそれほど素晴らしい役者だとは思っていない。

この作品で実力が認められ、次もまた良い役柄を掴んだとしても、彼がアカデミーを獲るのは至難の技だろう。
→ 2015年 『レヴェナント』でついにアカデミー主演男優賞を受賞(T^T)

恐らく、彼は、頑張れば頑張るほど、「無冠の帝王」で終わる可能性が大きいのではないか。
→ 予測が外れて、嬉しい (T^T)

「トム・クルーズが好き」とか「ブラッド・ピットが格好いい」とか言うのは、割と当たり前に受け入れられるけど、「レオ様が好き」と言うと、なぜか周囲が200メートルくらい引いてしまう、世界一気の毒なハリウッド・スター。

長年のファンとしては、アカデミー授賞式の壇上に立つ彼の姿が見たいのだが。

ともあれ、映画『ブラッド・ダイヤモンド』は、2007年度の傑作であることに間違いない。

社会の一員として何が出来るかを考えさせられる、非常に質の高いドラマである。

紛争ダイヤや紛争メタルに関する話題はこちらの記事もご参照下さい。

鉱業問題が手軽に分かる『コルタン狂想曲』と『ブラッド・ダイヤモンド』

レオ様 垂涎の作品

太陽と月に背いて [DVD]
出演者  
監督  
定価  ¥26,050
中古 2点 & 新品   から
(0 件のカスタマーレビュー)

私がレオ様にすっ転んだ衝撃の官能異色作。
どう見ても高校の文芸部員にしか見えない詩人ランボーを一所懸命に演じてます。
男同士のキスシーンでは、アメリカ村のミニシアターに溜め息が漏れとった。
ヌードもきれいで、可愛いかった☆
永遠にこのままでいて欲しかったな……。

レビューはこちら → アルトゥール・ランボーの詩 / サントリーCM映像 / 映画『太陽と月に背いて』

タイタニック <2枚組> [Blu-ray]
出演者  
監督  
定価  ¥948
中古 55点 & 新品  ¥790 から
(0 件のカスタマーレビュー)

何を今さら・・なタイタニックですが、この限定版は長大な未公開シーン、インタビュー、裏話etc、てんこもりで、タイタニックを端から端まで舐めるように味わいたい(?)人には必見のDVDセットです。
2012年には4時間にも及ぶ完全版が公開されるとのこと。
どうせなら「アバター」みたいに3Dでやって欲しい(いや、いつか、きっと3Dになる!)
私が3D映画で見たいのは、レオ様だけです。

2012年に叶いました。3Dタイタニック! よかった・・

このところアクション続きのレオ様が中東のテロリストに仕掛ける危険なトリック。
ちょっと太目のラッセル・クロウとの掛け合いも素晴らしく、まったくもっていい男に成長してくれた、と、姉さん、思わずにんまりです。
アメリカでは大コケだったようですが、レオ様を楽しむにはおすすめ。
拷問シーンは、レオ様も撮影後、高熱で三日も寝込んだそうですよ。
私も見ていて痛かった・・でも、ステキ❤

初稿:2008年11月05日

ブラッド・ダイヤモンド レオナルド・ディカプリオ
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>海洋小説『曙光』MORGENROOD

海洋小説『曙光』MORGENROOD

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Amazonの海洋学ランキングで一位を記録。

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