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キャラは「動機」「行動(台詞)」「結果」に説得力を持たせる

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キャラを動かす時、一番大事なのは、「動機」「行動(台詞)」「結果」に説得力を持たせることです。

どれほどキャラの属性や持ち物がユニークでも、言動に説得力がなければ、読者は感情移入できません。

作者の「こんなアクションを描きたい」「これを主人公の決め台詞にしたい」という願望だけでは、独り善がりな展開に終わってしまいます。

彼がそのように考える背景(動機付け)――台詞の一つ一つ、あるいは、アクションとその結果に納得いく流れがないと、読者は何に共感すればいいのか分からず、何も心に残らなくなってしまうんですね。

たとえば、映画『スター・ウォーズ』では、主人公のルーク・スカイウォーカーは、持ち前の正義感と、旺盛な独立心から、自由同盟軍に参加したいと家族に申し出ます。しかし、彼の保護者であり、ルークの出世の秘密を知っている、おじさんとおばさんは、「軍人など、とんでもない。農作業を手伝いなさい」と諫めます。ルークは渋々、農作業に使う中古ロボットを買いに出掛け、C3-POとR2-D2を手に入れます。その過程で、助けを求めるレイア姫の映像を目にし、隠者オビワンの所に相談に出掛けて、ルークの父親も立派なジェダイの戦士だったと聞かされます(もちろん、これはオビ・ワンの作り話)。
その後、おじさんとおばさんが帝国軍に虐殺されたことをキッカケに、宇宙に飛び出すわけですね。

そこで、一つでも理由が破綻していれば、宇宙に飛び出す前に、観客もどっちらけです。

「学校で友だちにいじめられたから、見返す為に自由同盟軍に参加することにしました」とか。

「TVでジェダイの騎士を見て、格好よかったから、自分も憧れました」とか。

到底、宇宙活劇の主人公の動機とは思えないし、応援する気にもならないでしょう。

そうではなく、ルークの中に、青年らしい怒りと情熱、戦士だった父への憧憬、囚われのお姫さまを救い出すというヒロイックな動機があるから、観客もルークと一緒に冒険しているような気分になるわけで、一番肝心なのは、宇宙軍のコスチュームや乗り物ではなく、ルークという一人の青年の心の軌跡なのですよ。

皆さんのキャラはどうですか?

誰もが納得するような背景と強い動機付けがあるでしょうか。

ストーリー上の都合から、「ライトセーバーの使い手」と設定しても、ただの武器でしかありません。

どれほどライトセーバーの描写に凝っても、それを振るうキャラクターに、観客が共感するような動機がなければ、ただの剣豪マッチョです。

もし、自分のキャラクターを唯一無二の存在にしたいなら、その背景と、行動に至るまでの動機をしっかり作り込まなければなりません。

台詞はもちろん、外見、口癖、表情、価値観、それらの全てに納得いく理由を持たせるのです。

ズボラな人間にはズボラなりの、生真面目な人間には生真面目なりの、外見があり、口癖があり、表情があります。

行動の結果も、ズボラ人間と真面目人間は、全く違います。

「この人、ズボラだから1」という周りの説明だけで、キャラクターみんな、似たような口ぶり、似たような行動パターンでは、何の個性も感じられません。

なぜ、彼はこの場に居て、それをする必要があるのか。そんな風に考えてしまうのか。

その必然性こそが、キャラクターの生命です。

「彼らしさ」というのは、髪の色や顔付きの問題ではなく、「そこに至るまでの理由」であり、「納得の答え」なのです。

ルークも、いわば孤児です。

おじさんも、おばさんも、好い人で、暮らしも決して惨めなものではありません。

でも、何かしら、満たされぬものを胸に抱いて、自分の本当の両親のことを知りたいと願っています。

そうした心の葛藤を、「家族の団らん」のワンシーンで、きっちり描いているので、観客もルークの行動に納得するし、「死んだ父親」にも興味を持ちます。

また、何か知ってそうなオビ・ワンの存在感もミステリアスです。

この背景が破綻して、いきなり同盟軍に参加すれば、たとえライトセーバーのアクションが華やかでも、観客はすぐに飽きてしまいます。

だって、主人公が武器を振り回して、宇宙で活躍する話なら、『猿の惑星』や『スタートレック』のような傑作が存在しますし、わざわざSFにスリルを求めなくても、刑事もの、スパイものなど、優れたアクションはたくさんあるからです。

にもかかわらず、エピソードⅣが若い観客のハートを鷲掴みにしたのは、やはり青春期の憧れや漠然とした不安、ヒーロー願望や独立心などが、ルークの台詞と行動を通して伝わってきたからで、決して、ライトセーバーやミレニアム・ファルコン号のおかげではないのですよ。

それにプラスして、エピソードⅤ、エピソードⅥでの、ダース・ベイダーとの心理ドラマも見事なものでした。

まさかダース・ベイダーが実のお父ちゃんだったとは、当時の観客は誰一人、予想だにしなかったと思います。(劇中のルーク=マーク・ハミルは、撮影前にあの台詞を知らされず、ホントにビックリしている)

そして、こうした物語作りが可能だったのは、ジョージ・ルーカスが、息子であるルークの気持ちと、父親であるダース・ベイダーの心情の両方を、しっかり把握していたからでしょう。

もし、ジョージ・ルーカスが、息子の立場から一方的に描いていたら、ルーク一人勝ちの、独り善がりな展開で終わっていたでしょうし、子供心を忘れていれば、ルークというキャラクターそのものが破綻していたと思います。

息子と父親、この両面を知るジョージ・ルーカスだからこそ、全ての世代、あらゆる属性を超えて、感情移入できる、父子愛の物語になりました。

その創作過程で、ジョージ・ルーカス自身が心理的葛藤を経験したのは言うまでもありません。

小説にもこのバランスが必要で、偏った物の見方は、キャラクターを単純にし、感動の幅を狭めてしまうものです。

また、キャラの台詞にも、行動にも、何の説得力もなく、一方的に憎み、一方的に倒すような話は、小学生でも喜ばないでしょう。

初代ウルトラマンにしても、視聴者の心に残っているのは、ピグモンみたいに「怪獣」には程遠い、善性を備えた宇宙人です。

「元気なだけ」「悪いだけ」みたいな単純なキャラクターは、たとえユニークな武器や超能力を備えていても、すぐに飽きられてしまうのです。

物語の核となるのは、キャラの動機であり、行動の結果です。

容姿やアイテムは、世界観を高める為のエッセンスに過ぎません。

あなたは、本当に、そのキャラの生い立ち、心情、闘う理由、これまでの出来事、思考の癖といったものを、完全に理解しているでしょうか。

キャラの書き分けのコツは人間観察 ~相手の心理を理解することから始めようにも書いているように、人間を知らない人に、面白い物語は書けないのです。

エピソードⅣに関しては、現代の観客は、新シリーズで、ルークの生い立ちも、ダース・ベイダーの正体も、何もかも知った上で旧三部作を観るので、私の時代ほど、ワクワク感や謎めいたものは感じないかもしれませんが、1977年の公開時は、とにかく大変な衝撃であり、ブームだったのです。
私は劇場ではなく、TVロードショー(朝日+淀川長治氏だったと記憶)で見たのですが、その時も、何週間も前から、スターウォーズ放送するぞー、放送するぞーと、宣伝がすごかったですよ。

(^_^)

海洋小説 《曙光》 MORGENROOD
ブックカバー
宇宙文明を支える稀少金属ニムロディウムをめぐる企業の攻防と、海洋社会の未来を描く人間ドラマ。心に傷を負った潜水艇のパイロットが、恋と仕事を通して成長する物語です。


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