海のように深く沈潜する

海のように、深く静かに沈潜=内省する 

海のように深く沈潜する

彼もこの海と同じだ。

全てが止まったように見えるが、心の中では生まれたり、悟ったり、日一日と変わりつつある。

どん底に落ちたというのに、目の前は不思議なほど清明だ。

喩えるなら、がむしゃらに突っ走っていたレーシングカーが壁に激突し、ようやく我に返ったような気分だ。

その代償は大きいが、今こそ本当の意味で立ち止まり、謙虚に内省できるような気がする。

曙光 MORGENROODのボツ原稿

物事が上手く行かない時ほど、人はがむしゃらに突き進み、力尽くで現状を変えようとしますが、車が故障したまま猛進しても、何も変わりません。

かえって、車を駄目にして、自分も、周りも、いっそう傷つけるだけです。

そんな時は、立ち止まり、振り返りしながら、自分自身のことを客観的に見直してみる。

哲学的には『沈潜』と言います。

潜水艇の如く、己の奥深くまで潜って、自分の至らぬ点や間違いについて、じっくり考えることです。

昨今は、ネットで気軽に愚痴をこぼしたり、他人に助言を求めたりできるせいか、「一人でじっくり考える」ということが苦手な人も多いですが、周りに自分の辛いことを撒き散らして、同意や共感を求めても、根本的な解決には至らないこともたくさんあります。

「私の車、故障してるけど、私らしくていいですよね。故障した車も有りですよね?」

「その通り。故障した車でもいいんだよ!」

「そっかー。じゃあ、故障したままで、いいや」

そして、車が故障したまま、公道を走ればどうなるでしょうか。

途中でエンストを起こして、大勢に迷惑をかけるかもしれない。

ハンドル操作に誤って、誰かを跳ね飛ばすかもしれない。

「故障した私らしさ」では通用しないこともあります。

ところが、手軽に理解や共感を得られると、そこで考えることを止めてしまいます。

もしかしたら、誤りを正す機会になったかもしれないのに、そのチャンスを潰してしまうんですね。

一人でじっと考えるのは辛いものですが、そういう時間が持てるか否かで、後々のことも変わってきます。

沈潜は、人を鍛え、本物の光明に至ります。

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