ほんとに愛しはじめたときにだけ 淋しさが訪れる『ダイヤモンド』

木という字を一つ書きました

一本じゃかわいそうだから

と思ってもう一本ならべると

林という字になりました

淋しいという字をじっと見ていると

二本の木が

なぜ涙ぐんでいるのか

よくわかる

ほんとに愛しはじめたときにだけ

淋しさが訪れるのです

寺山修司少女詩集 (角川文庫)

多くの場合、『淋しさ』という言葉は、退屈や、無視された怒りや、自我が通らぬもどかしさを表す言葉として使われる。

何もすることがなくて、淋しい。

誰にも相手にされなくて、淋しい。

分かってもらえなくて、淋しい。

自分が何ものでもないような気がして、淋しい。

それも淋しさに違いないが、愛を知った人の淋しさは、わかり合えない辛さや愛されない空しさとは異なる。

想っても、想っても、二人が永久に一つになることはない。

そんな限界の淋しさだ。

私があなたで、あなたが私なら、もう何も苦しむことなどないのに。

想うほどに、独りを感じて、泣けてくる。

そういう切ない涙の話だと想う。

恋と恋の狭間に

淋しい

 寺山修司少女詩集 (角川文庫) (文庫)
 著者  寺山 修司 (著)
 定価  ¥704
 中古 43点 & 新品  ¥8 から
淋しい

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この記事を書いた人

石田 朋子のアバター 石田 朋子 サイト管理人

作家・文芸愛好家。80年代サブカルチャーの大ファン。古典文学からJUNEまで幅広く親しむ雑食系。マダム・ナナとパピヨン・シルエットについて熱く語り合える友達を募集しています。東欧在住。

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