干拓地の未来を託す再建コンペ  ~骨一本になっても愛する故郷を想う

骨一本になっても愛する故郷を想う ~亡き父の願いと俺たちの闘い

干拓地の未来を託す再建コンペ  ~骨一本になっても愛する故郷を想う

【小説の抜粋】 住民の願いと共に

未曾有の大洪水によって壊滅した故郷の干拓地フェールダムの再建をめぐり、地元経済界と自治体は世界的建築家フランシス・メイヤーを迎えて、臨海都市リゾート計画を打ち立てる。

だが、ヴァルターとヤンをはじめとする復興ボランティアグループ、及び、各地に散らばった元住民らは、沿岸の埋め立てとリゾート施設の建設に反発し、昔ながらの緑豊かな干拓地を取り戻すことを主張する。

住民の反発を反らす為、自治体は再建案を募るアイデアコンペを企画するが、どうせ最後は世界的建築家のメイヤーが優勝するのが目に見えている出来レース。

それでも、締切堤防で命を落とした父の遺志を継ぎ、ヴァルターとヤンは再建コンペに挑む。

関連のあるエピソード → 進まぬ復興とリゾート計画 ~元住民の願いと地元経済界の思惑 

このパートは『海洋小説『曙光』(第一章・運命と意思)』の抜粋です。
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【リファレンス】 ゼーラント州と運河沿いの港町フェーレ

日本の観光客は、アムステルダムやキンデルダイク、フォーレンダムといった北の有名観光都市に行きたがりますが、本当にオランダらしい風景が広がっているのは、南部のゼーラント州です (きっぱり)

こんな美しい干拓地が、水害で泥土にまみれて、もう農地の役に立たないから、いっそリゾートにしちゃえ! とかいう話になれば、誰でも怒ると思いません?

もちろん、創作ですよ。

本作の舞台ともなる、Veere(フェーレ)
魚介類が美味い。
ムール貝が有名ですが、エビのガーリック焼きもこたえられん美味しさです。おやつは、もちろん、シナモン風味のストロープワッフルです。

わたくし、オランダ政府観光局の回し者ではありませんが、オランダ観光は強く推奨します。オランダといえば、チューリップの季節が有名ですが、3月下旬から5月上旬にかけては、最低気温が10度以下まで下がることがあるので、個人で行くなら、ベストシーズンは6月か9月かと思います。

【リファレンス】 オランダの海岸と干拓地

「この海のどこか」というのは、この海の何処かです。

堤防天端の遊歩道とベンチ

オランダの海は、『数百年に一度の水害に備えて ~絶対に大丈夫となぜ言い切れるのか』にも書いているように、沿岸一帯が見渡す限りフラットである為、一日の潮の満ち引きだけでも数百メートルの差があります。昼間、テントの近くにあった水際が、夕方には百メートル以上先まで後退しているんですね。

この調子で潮位が上がれば、わずか数十㎝でも大変な影響があります。まして数メートルに及べば、その破壊力はいわずもがな。
にもかかわらず、この土地を愛し、水際を守る人々の気持ちは、堤防のように堅固で、創意に溢れています。

海洋小説 《曙光》 MORGENROOD 『上巻』
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稀少金属『ニムロディウム』の発見により、宇宙開発技術は劇的に向上するが、世界最大のニムロデ鉱山がファルコン・マイニング社の手に落ちたことから一党支配が始まる。 海底鉱物資源の採掘を目指すアル・マクダエルと潜水艇パイロットのヴァルター・フォーゲルとの出会い、採鉱プラットフォーム、治水と復興ボランティア、海洋情報ネットワークのエピソードを収録。

シンガーソングライターの小椋佳は定年まで銀行員を勤め上げた。
人の心に触れる曲を作るには、人間社会との関わりが不可欠であることを知っていたからだ。
売れっ子でも、だんだん作品がつまらなくなるのは、内輪の世界に閉じてしまうから。
パートやボランティアや結婚生活等で人間社会の勉強を続けているアーティストは長続きする。

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海洋小説『曙光』MORGENROOD

宇宙文明の根幹を支える稀少金属『ニムロディウム』をめぐる企業と海洋社会の攻防を描く人間ドラマ。生き道を見失った潜水艇パイロットと、運命を握る娘の恋を通して仕事・人生・社会について問いかける異色の海洋小説です。
Kindle Unlimitedで公開中。冒頭部の無料PDFもあり。

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