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第二章 採鉱プラットフォーム

宇宙文明の根幹を成す稀少金属《ニムロディウム》を含む海底鉱物資源を採掘する為に潜水艇のパイロットを探し求めるが、彼は故郷を襲った未曾有の大水害によって心に深い傷を負っていた。

  • 2019年8月3日

文明を支えているのは科学技術ではなく、鉱害病でボロボロになった人の手だから ~レアメタルと海底鉱物資源の採掘

ニムロディウムは激しい噴火や大きな地殻変動によって惑星深部から地表にもたらされ、鉱床の大半は地中の奥深くに存在する。高品位のニムロディウム鉱石を採掘するのに、地下数百メートルに坑道を掘り、摂氏四十度近い高温多湿の環境で、重さ二〇キロのマシーンを抱えて何年も岩盤を掘り続ければ、人間の身体がどうなるか、君にも想像がつくだろう。海底鉱物資源の採掘が実現すれば、世界の構図も変わるだろう。

  • 2019年8月3日

鉱業の歴史を変える海底鉱物資源の採鉱プラットフォーム Nautilus社の採鉱システム・モデルより

初めて洋上の採鉱プラットフォームを訪れたヴァルターはその威容と機能に圧倒される。水深3000メートルの海底下から海底鉱物資源を採掘するにあたってポイントになったのはコンピュターシミュレーションの技術だった。会社ごと買収したアル・マクダエルは先行者利益について語る。

  • 2019年8月3日

いやいやでも海の仕事をするうちに、自分が何ものか思い出す ~産業発展と共存共栄の精神

世界初となる海底鉱物資源の採鉱プラットフォームを訪れたヴァルターは、アル・マクダエルの熱意と気魄に圧倒され、逆に意気消沈する。そんな彼に、アルは産業発展の要は共存共栄の精神であることを説き、「いやいやでも海の仕事をするうちに自分が何ものかを思い出す」と励ます。

  • 2019年8月3日

鉱業の完全自動化を目指せ 深海の破砕機と集鉱機のオペレーション

鉱山での労働問題や人権侵害を改善し、大企業による一党支配に風穴をあける為、水深3000メートルの海底から海底鉱物資源の採掘を試みるアル。洋上に建設されたプラットフォームは完全自動化された採鉱システムを備え、鉱業の在り方や社会構造を根底から覆すものだった。ヴァルターは潜水艇のパイロットとして接続ミッションに参加する意思を明らかにするが……。

  • 2019年8月3日

有人潜水艇と深海調査 パイロットの矜持 ~新しい仕事は慌てず、騒がず

有人潜水艇のパイロットとして、海底鉱物資源の採鉱システムの接続ミッションに参加する意思を固めたヴァルターだが、作業の内容を知って激昂。深海調査と思っていたら、高電圧リアクターや揚鉱管を繋ぐ水中作業がメインだった。動揺するヴァルターにプロジェクトチームのサブリーダーが仕事の心得を説く。

  • 2019年8月3日

深海の接続作業と採鉱予定区のマッピング ~海底鉱物資源採掘の成否を決定するもの

潜水艇のパイロットであるヴァルターは海底鉱物資源の採鉱プラットフォームのミッションが高電圧リアクターと揚鉱管の接続と知り、動揺するが、運航チームのフーリエから大きな機材を見せられ、「オレでも海底でマドレーヌが焼ける」と励まされる。採鉱事業の成否を決めるのは海底地形と鉱物の賦存状態を正確に把握することだ。そのマッピング技術について説明を受ける。

  • 2019年8月3日

鉱業権と鉱山会社の寡占 鉱業法の盲点と情報共有のアイデア

『宇宙の領土はいかなる国家にも属さない』という法律の隙間をかいくぐり、文明の基礎を支えるニムロデ鉱山を一手に治めたファルコン・マイニング社。鉱業局を意のままに操り、鉱業権さえも左右してきたが、たとえ採鉱プラットフォームに触手を伸ばしても、海洋技術は簡単に真似できないとヴァルターは主張する。

  • 2019年8月3日

完全無人化か、有人潜水艇による目視か ~技術の進歩で不要になる人材と現場のマネジメント

海底鉱物資源の本採鉱が迫る中、プロジェクト・リーダーの横暴のトラウマから、無人機の若いオペレーター達は水中の接続作業の完全無人化を主張し、潜水艇のパイロットであるヴァルターは目視の重要性を説く。無人機がいかに優れても、人間の勘や目視の力は侮れないというのが彼の主張だ。嫌われ者の人間性がどうあれミッションは完遂しなければならない。

  • 2019年8月3日

プロの矜持とリーダーの決断 何があってもプロジェクトを予定通りに完遂する

海底鉱物資源の採掘を間近に控えているにもかかわらず、現場は無人機による完全無人化か、有人潜水艇の投入かで意見が二分している。テスト潜航に拘るヴァルターに対し、マードックは彼の気根を称えながらも「一度、頭の中を真っ白にしてみろ」と促す。再び開かれた主任会議ではアルがスタッフの覚悟を問い、何があっても完遂させることが責務だと認識を改める。