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ジャズ・ヴォーカルの名曲『マイ・ファニー・バレンタイン』 永遠の恋を歌う

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名曲『マイ・ファニー・バレンタイン』について

1995年に映画化されたミュージカル『ジェントルメン・マリー・ブルーネット』(1937年)のナンバーで、永遠のスタンダードともいうべき『My Funny Valentine』は、サラ・ヴォーン、カーメン・マクレエといったジャズ・ヴォーカルの大御所から、ビル・エバンス、マイルス・デイビス、オスカー・ピーターソンといった、インストゥルメンタルの神様に至るまで、録音してない人はないのではないかと思うくらい、多くのアーティストに愛されてきた。

ロマンティックなタイトルからは、ちょっと想像つかないような、「お茶目なバレンタイン」への想い。

ここで歌われる「ミスター・バレンタイン」は、決して男前ではないけれど、陽気で、ユーモアがあって、女性を心から和ませる、ハートウォームな男性である。

彼女もまさか、こんなファニー(おかしな)タイプに夢中になるとは、夢にも思わなかったのだろう。

だから、余計で、彼が愛おしくてたまらない。

いつまでも、このままでいて欲しいと願う。

この曲は、恋の悦びに満ち溢れたバラードであり、また、ジャズ・ミュージシャンの力量を示す、試金石のような楽曲でもある。

何故って、天上界の大物が、すでに名演と呼ばれる録音を多数残しているからだ。

先人の演奏を真似すれば、二番煎じと嘲られ、まったく新しいことをやれば、大衆が追いつかない。

スタンダードの難しいところは、スタンダードであるが故に、その他大勢に埋もれやすく、また聴衆の耳も肥えている、という点だ。

とりわけ、『マイ・ファニー・バレンタイン』は、全体にスローテンポで、狭い音域の中をうろうろするから、下手に演奏すれば、退屈になりやすい。

歌詞は、スイート・バレンタインだが、奏者は決してスイートじゃない、なかなかハードルの高い曲である。

カーメン・マクレエの『マイ・ファニー・バレンタイン』

私が一番好きなのは、ジャズ・ヴォーカリスト、カーメン・マクレエの歌唱だ。

「恋の歌」というよりは、ちょっと倦怠期の恋人みたいに、アンニュイな節回し。

だが、それがかえって新鮮で、「これぞ、ラブ・バラード」という印象である。

My Funny Valentine

My funny Valentine
Sweet comic Valentine
You make me smile with my heart

Your looks are laughable
Unphotographable
Yet you're my fav'rite work of art

Is your figure less than Greek
Is your mouth a little weak
When you open it to speak
Are you smart?

Don't change a hair for me
Not if you care for me
Stay little Valentine
Stay!
Each day is valentine's day

Is your figure less than Greek
Is your mouth a little weak
When you open it to speak
Are you smart?

Don't change a hair for me
Not if you care for me
Stay little Valentine
Stay, oh stay!
Each day is valentine's day

私のお茶目なバレンタイン
優しく 可笑しな バレンタイン
あなたは心から私を笑わせてくれる

あなたの見かけはおかしくて
とても写真向きとは言えないけれど、
あなたこそ まさに私の愛する芸術作品

ギリシャ彫刻には程遠いし
口元にもしまりがない
口を開けば 
とても知的とは言えないけれど

私の為に髪の毛一本 変えたりしないで
私のことを愛しているなら
いつまでもそのままで
愛しのバレンタイン

私には毎日がバレンタインデー

ちなみに、カーメン・マクレエは『All My Life』もおすすめです。
カーメンの歌声を聴くだけで、胸が切なくなる、優しいバラード。

こちらは、正統派ジャズ・ヴォーカル、カーメン・マクレエの真髄が結晶したような名盤です。
同時収録の「All my life」「I can't escape from you」も心にしみいるようなラブ・バラード。
ふくよかで、女性らしいマクレエの歌唱をお楽しみ下さい。

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ミシェル・ファイファー & 映画『ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』より

現代的な「マイ・ファニー・バレンタイン」を堪能するなら、女優ミシェル・ファイファーの歌声がおすすめ。

関連記事 → 売れない芸人の夢と悲哀『ファビュラス・ベイカー・ボーイズ ~恋のゆくえ』

冴えないジャズ・ピアニスト・デュオ兄弟の「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」が人気の巻き返しを図るため、美しい女性シンガーを仲間に加えて、一躍注目を集めるものの、弟と彼女が恋におち、三人の人間関係やステージ生活が揺れ動く様を描いたもの。

本作では、女優のミシェル・ファイファーが本職顔負けの美しいヴォーカルを披露し、デイブ・グルーシンの手掛けた音楽はグラミー賞など、様々な音楽賞を受賞。

それまで退屈極まりなかったベイカー兄弟のステージに、官能的なスーザン(ミシェル・ファイファー)が加わったことで、彼等のライブには大勢の客が訪れるようになる。

こちらは、その他の映画(「ホットショット」「裸の銃を持つ男」など)でも、何度もパロディ化された、名場面。

ピアノに乗って歌うミシェルのパフォーマンスが官能美の極致です。

サントラも素晴らしいですよ。

初回公開日 2010年4月27日

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