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ラヴェル:ピアノ協奏曲 第二楽章 Adagio Assai ~優しい音色の源

交響曲も、ピアノ協奏曲も、第二楽章は優しいアダージョが定石だけれども、ラヴェルの『ピアノ協奏曲 Le Concerto en sol majeur 』<*左手じゃない方>も、その他の名曲に負けず劣らず美しい。

なにせ「亡き王女のためのパヴァーヌ」の人だからね。

夢見るように美しいのは当たり前なのだが、ピアノ協奏曲 第二楽章の響きは、古いオルゴールから聞こえてくる懐かしい調べのよう。

特に中間部は親しかった先輩のことを思い出す。

当時は、怖い、怖いと思っていたけれど、ある日、教室の隅でうたた寝しながら、遠くに先輩の演奏を聴いた時、あまりの音色の美しさに陶然となった。

世の中に、こんな優しい音色を奏でる人がいるのかと、まるで魔法の泉を覗き見る気持ちで、音の鳴る方に行ってみたら、先輩が出てきて、びっくりした。

まさか、あなただったのですか……。

それからよ。先輩に対する見方が変わったのは。

どこでも、誰に対しても、つっけんどにしてるけど、本質はあの音でしょう。

そう確信した。

そして、信じたように付いていって、演奏通りの人だと分かった時は嬉しかった。
何が嬉しいって、好きとか、格好いいとか、そういう次元ではなく、音色の源泉は魂にあると実感できたからだ。

性格が悪くても演奏の上手い人もあるけれど、多分、愛される演奏とは別だと思う。

練習すれば、いくらでも上手になる。

だが、上手いからといって、愛されるわけではない。

そして、多くの場合、心に残るのは、愛を感じる演奏なのだ。作品しかり。

その人を惹き付ける愛はどこから溢れるのか――と問われれば、やはり魂という他ないのだ。

Spotifyで配信されているのは、欧州向けのアルバムなので、日本は未入荷だと思います。

日本では、アルゲリッチのラヴェル『ピアノ協奏曲』 はプロコフィエフのピアノ協奏曲とカップリングで販売されています。

プロコフィエフ&ラヴェル:ピアノ協奏曲 by ユニバーサル ミュージック
 定価  ¥1,676
 中古 15点 & 新品  ¥1,004 から

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