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ドライブは人生の如く ハーブ・アルパート『ルート101』と六田登『F』 ~自分の走りを見失わない

目次

【コラム】 ドライブは人生の如し ~自分の走りを見失うことなく

ドライブの好いところは、『目的地』があることだ。

「何をしていいか分からない」「好きなことが見つからない」という時代において(今も昔も)、ドライブは明確な目的地とルートを有し、ほんの数時間で日本ならではの絶景を楽しむことができる。

若者の手取りが激減して、車どころか、オートバイを購入するのも難しくなった現代はともかく――

大学生も、新米社会人も、がっつり働けば、中古のシティカーぐらいは買うことができた時代、ドライブが若者に人気だったのも、「目的地が明確=何所かに出掛ける楽しみがある」というのが、一つの大きな理由のような気がする。

もっとも、定番のルートを走っても、渋滞に巻き込まれることもあれば、まさかの道路工事で、面倒な迂回を余儀なくされることもある。

田舎のプレスリーに追い抜かれることもあれば、周囲の迷惑顧みずの飛ばし屋に遭遇することもあり、毎回、順調とはいかない。

そうかと思えば、いかついトラック野郎に親切に道を譲ってもったり、ガソリンスタンドのお兄さんに道中を気遣ってもらったり。

「この人、めちゃくちゃ運転が上手い!」と、さりげに横に並んで、運転席をチラと覗いたら、もう何年も前にリタイアされたようなお爺ちゃんだったり。

楽しいハプニングも少なくない。

まさに人生はドライブの如し、目的地に着くまで、何がどうなるか、その時まで分からない。

そんな、計画性半分、意外性半分の、わくわくするような展開が、若者の感性にフィットするのだろう。

無事に数百キロ先の目的地まで辿り着いた時の達成感と悦びも、言葉では言い表せないほどだ。

そして、ドライブは、単に行き帰りするだけでなく、『いかに自分の走りを見失わないか』という、人生において、最も大切なことを教えてくれる。

いつ終わるとも知れない渋滞。

予期せぬ道路工事。

山道を塞ぐ、巨大トラック。

センターラインを割って、突っ込んでくるバカ。

運転指数10ぐらいの、田舎のプレスリーに、「ひゃっはー!」と無理な追い抜きをされた時は、頭に血が上って、こっちも猛スピードで抜き返したくなるが、だめだめ、鋼鉄のように自分を保つべし。

決して周りに流されたはいけない。

焦ってもいけない。

ゆっくりでも、この道を真っ直ぐ走れば、いつか必ず目的地に着く。

そんな精神の鍛錬が、ドライブの真の醍醐味なのだ。

だが、時々は、地図ももたず、目的地もなく、若さの逃避行みたいに、めくら滅法に走りたくなる時もある。

私が越前海岸のガードレールにぶつかりかけたのも、そんな時だ。

あの時、ガードレールからジャンプアウトしていたら、何もかも変わっていただろう。

にもかかわらず、今もしぶとく生きている。

死ぬー! 死んでやるー! とわめきながらも、まだ生きている。

青春時代とは、一寸先は闇、だが、二寸先は光なのかもしれない。

※ 「自分の走り」というと、「自分の相撲」という力士のコメントを思い出しますね ヾ(´▽`)ゝ

ドライブにおすすめ ! ハーブ・アルパートの『ルート101』

そんな若きドライバーにおすすめしたいのが、ハーブ・アルパートの『ルート101』だ。

ジャズというより、フュージョンに近い曲調だが、ドライブ感のあるメロディが非常に印象的で、昔のTVCMにも使われていた記憶がある。

ハーブ・アルパートと言えば、後述の『ライズ』や『ファンダンゴ』が圧倒的に有名だが、『ルート101』も疾走感のある名曲で、海岸線のドライブに特におすすめ。

ラテン系の明るさと相成って、若きドライバーをトロピカルな世界に誘ってくれるはずだ。

個人的には、中間部の「ウンパ、ルンパ、ウンパ、ルンパ」の合いの手が好きです(チャーリーとチョコレート工場みたい( *´艸`)

近頃は、『マッドマックス 怒りのデスロード』のサントラを聴く方が多くて、それはそれで走り甲斐があるのだが、夏はやはりハーブの『ルート101』がしっくりくる。

破壊に突き進むようなマッドマックスに比べて、夢があるからね(当たり前ダ)

朝焼けの海と『ライズ』 トランペッッターの最高峰

ハーブ・アルパートの名曲といえば、真っ先に思い浮かぶのが『ライズ』だろう。

朝焼けの海を思わせるような、ロマンチックなバラードで、トランペッターの技量が問われる、代名詞のような曲だ。

この曲は、吹奏楽部にとっても「賭け」と呼ばれる楽曲で、成功すれば溜め息、失敗すれば「見栄張り」といわれ、末代まで語り草となる。特に、ソロを担当するトランペッターが。

しかし、コンサート向きの美しい曲だけに、『ライズ』に挑戦するトランペッターも少なくないのでは。

何度聴いても新鮮で、哀愁をおびた、美しい曲です。

アレンジの妙 『ビヨンド』とウイスキー

ウイスキーのCMに使われた『ビヨンド』も傑作です。

グラスの中で波立つウイスキーの映像に併せて、サビの部分が効果的に使われていました。

ちなみに、ハーブの代表曲『ビター・スウィート・サンバ』(with ティファナ・ブラス)は、昭和時代、若者に大人気だった深夜ラジオ番組『オールナイト・ニッポン』のオープニングに使用されていました。

関連記事 → 受験生の心の友 深夜ラジオと笑福亭鶴光の『オールナイト・ニッポン』

【コラム】 何人たりとも、オレの前は走らせねえ!

元記事 『欧州で F(エフ)る 何人たりとも、オレの前は走らせねえ!』

ドライブは人生に似ている。

先を急げば仕損じるし、臆病過ぎてもつまらない。

あわてず、あせらず、あらそわず。

他の車に惑わされることなく、自分のペースでハンドルを握る。

追い越されても、割り込まれても、決して仕返ししようなどと思ってはいけない。

いつ、どんな時も、自分の走りを見失わないことだ。

*

車を運転することは、何よりも精神修養になる。

秒ごとに変わる状況の中で、的確に判断し、冷静さを保つ。

たとえ事故すれすれの目に遭っても、目的地の1つ手前で右折してしまったとしても、次の瞬間には気持ちを立て直し、方向を修正する。

そうして、安全かつ確実に目的地に辿り着くこと、それが重要。

自分のペースを崩さないことがどれほど大切か、ドライブは教えてくれる。

そんな私の好きな言葉。

何人(なんぴと)たりとも、オレの前は走らせねえ !

六田登のヒット作、『F(エフ)』の決めゼリフです。

↓私も限りなくこれに近い

見渡す限りの大地。

閃光のように貫く一本道。

快適なエンジンの音を聞きながら、一人で走っていると、ここが大いなる世界の一点に過ぎないことを思い出させてくれる。

世界には、まだ見ぬものがたくさんあるということも。

今はまだ、道の途中。

多分、永遠に──。

CDとSpotifyの紹介

今時、CDを買う人も無いだろうけど・・

私が持っているベスト盤はもう廃盤になっちゃってるみたいです。
初期の傑作がずらりと並んで、超お薦めだったんですけど(泣) 
こちらのベスト盤は近年、再編されたもののようです。
しかし「ライズ」はこの中に入っています。
やはり彼の代表作なのですね。

Definitive Hits by A
 定価  ¥1,407
 中古 15点 & 新品  ¥781 から

私の持っているベスト盤がこれの日本語版です。
すでに廃盤になって、マーケット・プレイスでしか入手できません。
が、「ルート101」「ライズ」「ファンダンゴ」「ビヨンド」と美味しい曲が網羅。
「ビヨンド」の収録されているアルバムを探すのが大変なので、どーしても、という方はどうぞ。

初回公開日 2015年3月25日

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