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女性 ファンタジー

姉さんの年が、そのまま世界の年のような気がする

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寺山修司の戯曲『血は立ったまま眠っている』より

これを読んでみて下さい。
灰男 わが撃ちし鳥は拾わで 帰るなり
もはや飛ばざる ものは妬まぬ
・・・何だ、歌じゃないか。
おれたちは詩や歌なんて用はない(と、投げ出す)
何をするんです
灰男 きみが、書いたのか。
姉さんです。
灰男 それを何できみがもって歩いてるんだ。
僕とちがって姉さんは勇気があります。それに学問がある。十八なんだけど、ぼくには姉さんの年がそのまま世界の年のような気がするんだ。それにぼくと血がつながっているくせに詩人なんです。

良(=17歳。自動車修理工)は、灰男(=23歳。テロリスト)の舎弟みたいなものだ。
「がらすがあったら石をぶつけろ。壁があったらけとばすんだ」という灰男と一緒に、物を盗んだり、壊したり、を試みている。
そのくせ、どこか臆病で、躊躇いもある。

破壊と従順の狭間に立ち、現実を憎むことも、変えることもできない良にとって、夏美は別次元に生きる人。

この世の中において、堂々と詩を書けるのは、『自分の心』というものをしっかり持ち続けられる強さに他ならないから。

出典:戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫)

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