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愛と耽美の映画

  • 2020年4月27日

肉体の声に耳を傾け、自分に素直に生きる D・H・ロレンスの名作 『チャタレイ夫人の恋人』

自分の肉体のことに気がついた瞬間から、不幸というものが始まるのよ。だから文明というものが何かの役にたつならば、私たちが肉体を忘却することを手伝ってくれるものでなければなりませんわ。猥褻か芸術家で裁判沙汰にまでなったD・H・ロレンスの性愛小説。だが本質はありのままに生きることを謳った人生賛歌である。

  • 2020年1月31日

石岡瑛子さん追悼 フランシス・コッポラの映画『ドラキュラ』~不滅の愛を描く~

フランシス・コッポラの描く『ドラキュラ』はホラーを超えた愛の物語である。悪魔と知りながら恋に落ちるミーナ、愛欲に狂いながらも「愛するあなたをこんな苦しみの世界に引き込むことはできない」と吸血することを躊躇うドラキュラ。ゴシックとエロティックが織りなす幻想的な背景に、日本人デザイナー石岡瑛子の卓抜した衣装デザインが花を添える。

  • 2020年3月8日

女が妻子持ちの男に遊ばれるということ 不倫のリアルを描く映画『危険な情事』

「私たち、大人じゃない」才色兼備の雑誌編集者アレックスに誘惑され、弁護士のダンは妻子の留守中に肉体関係をもつ。期限が来ると、ダンはいつもの日常に戻ろうとするが、運命の恋と信じたアレックスは執拗にダンを追い回し、ついには妻子の生命も脅かすようになる..。不倫の現実を描いたエイドリアン・ラインの傑作。

  • 2020年5月28日

1982年 時代で読み解く『ブレードランナー』と愛のテーマ

この作品が作られた『1982年』は、東西冷戦下、ロシアではなくソビエト連邦の時代である。 技術面では、インターネットもなければ、携帯電話もない(ガラケーさえ)、ようやく世界初のCDプレイヤーが登場し、TVはリモコンが普及して、「わぁ、すごい、チャンネルを変えるのにコタツから出る必要がないんだ」と喜んでいたようなレベルである。

  • 2020年5月28日

映画『ボクシング・ヘレナ』 愛する女を箱詰めに /『エニグマ』サッドネス

叶わぬ恋心を遂げる為、男は女の両手両足を切断し、自宅に監禁する。ショッキングな設定ながら、世話する者とされる者の間で次第に愛と信頼が芽生え、二人の恋は意外な方向に開けていく。母親との異常な関係から性的に不能となった男と、それを解き放つ女の、心と肉体の交流も美しく描かれています。BGMとして大ヒットしたエニグマの『サッドネス』も併せてどうぞ。

  • 2020年5月29日

美しい男たちのスリリングな愛を描く映画『戦場のメリークリスマス』 贖罪と反戦の挽歌

第二次大戦下、ジャワ島の日本軍捕虜収容所で、日本語を理解する英国陸軍中佐ジョン・ロレンス(トム・コンティ)は、捕虜たちを監督するハラ軍曹(ビートたけし)といつしか心を通わせるようになる。一方、厳格で、名誉と武士道を重んじる収容所の所長、ヨノイ大尉(坂本龍一)は、新たな捕虜となったジャック・セリアズの美しさと真っ直ぐな気性に次第に魅了されていく.

  • 2020年5月28日

愛と破滅の旋律 マーロン・ブランドの『ラストタンゴ・イン・パリ』

「君のことは何も知りたくない。どこに住み、どこから来るかも何一つ知りたくない。外の世界は忘れて、この部屋で会うんだ」妻に自殺された中年男のポールと若く美しいジャンヌは古びたアパートで突然欲情し、激しく抱き合う。互いに誰かも知らないまま逢瀬を重ね、情交に耽るが、前途あるジャンヌはポールに嫌気がさし、悲劇へとひた走る。

  • 2020年5月29日

美しい女が老いに直面する時 映画『血の伯爵夫人』エリザベート・バートリ

若さと美を願うのは、間違いですか? 美貌の伯爵夫人エリザベート・バートリは、21歳の若くてハンサムなイシュトヴァンに恋をしたことから、自分の老いを強く意識するようになる。愛を失うことを恐れた夫人は自らの美貌を永遠に保つことに執心し、乙女たちの生き血を求めるようになる。女性の老いと悲哀を正面から描いた人間ドラマ。

  • 2020年5月29日

泣き虫の殺し屋『ニキータ』女は美しさを利用して成長する

フランス情報機関により、不良娘が一流の暗殺者に教育される。その指導を行うのが名女優ジャンヌ・モロー。『微笑みなさい。知的に見えなくても、相手に好感を与えるわ』『この世には無限のものが二つある。女の美しさとそれを利用すること』のような台詞は若い女性へのエールでもある。女性の成長と切ない恋を描いたアクション&ロマンスの傑作。

  • 2020年5月28日

暴力かSMか・共存する愛と支配 映画『愛の嵐』

半裸の少女がナチス将校の衣装をまとい、両手で胸元を隠して、マレーネ・ディートリッヒの曲を儚げに歌う場面で有名。将校マクシミリアンと囚人のルチアは、戦後、見知らぬ他人として再会するが、再び激しく求め合う。『私は第三帝国に仕えたことを誇りに思う。再び生まれても同じことをするだろう』『僕はあえてドブネズミの人生を選んだんだ。夜、働くのには訳がある。光だよ。私には光が眩しいんだ』の台詞が印象的。

  • 2018年9月5日

三島由紀夫&美輪明宏『黒蜥蜴』妖艶と美麗の極致

ねえ、鏡のなかの紳士。明智ってすばらしいと思わない? そこらに沢山いる男とちがって、あの男だけが私にふさわしい。でも、これが恋だとしたら、明智に恋しているのはどの私なの? 返事をしないのね。それならいいわ。また明日、別の鏡に映る別の私に訊くとしましょう。じゃ、さよなら。

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海洋小説『曙光』MORGENROOD

宇宙文明の根幹を支える稀少金属『ニムロディウム』をめぐる企業と海洋社会の攻防を描く人間ドラマ。生き道を見失った潜水艇パイロットと、運命を握る娘の恋を通して仕事・人生・社会について問いかける異色の海洋小説です。
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