人と社会– tag –
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漫画・アニメオスカルの怒り ~アウシュビッツとド・ゲメネ公爵~
空腹のあまりパンを盗んだ幼子を後ろから騙し討ちにしたド・ゲメネ公爵。その一部始終を見ていたオスカルは宮廷の晩餐会で「まだものの善悪もわからぬ子どもを背中からピストルでだましうちするような男がいっぱしに公爵だなどとは、かたはらいたい」と告発し、決闘を受けて立ちます。子供も犠牲になったアウシュビッツ収容所の写真や動画を紹介。 -
映画戦争とは歴史の無慈悲なロシアン・ルーレット 映画『ディアハンター』
運が悪ければ頭が吹っ飛び、運がよければ生き延びる。敵国だろうが同盟軍だろうが、貧乏人に待ち受ける運命はみな同じ。気まぐれにロシアン・ルーレットを弾く手は、決して自ら汚れることはない。ロバート・デニーロとクリストファー・ウォーケンの名演が素晴らしい戦争映画の傑作。 -
映画移民と高給レストランの異文化交流を描く 映画『マダム・マロリーと魔法のスパイス』
移民問題に揺れる欧州。高級レストランの真向かいに、まさかのインド料理店。気品溢れる女主人マロリーと香辛料プンプンの移民一家は対立するが、料理を通じて次第に理解し合うようになる。異文化共生について考えさせられる心温まるヒューマンドラマ。 -
映画リーダーシップとは何ぞや『猿の惑星・新世紀』
なぜ猿社会のリーダーであるシーザーは長年の友コバの手を離したのか。万人に平等の考えは必ずしも皆を幸福にするとは限らない。政治とは取捨選択のプロセスであるという観点から政治とリーダーシップの在り方を読み解く。 -
映画悪魔は嘘に巧妙に真実を織り交ぜる / 映画『エクソシスト』
悪魔の言うことに耳を傾けてはならない。悪魔は嘘に巧妙に真実を織り交ぜる。言葉は心の弱った人間に甘く囁きかけ、憎悪や疑念を植え付ける。現代の悪魔は言葉(情報)の中に潜んでいるというコラムを添えて。 -
POPS・JAZZ・歌謡曲スティングの『Fragile』 世に悲しみの種はつきまじ
ことによるとこの最終的手段は暴力は何の解決にもならず 怒れる星の下に生まれた者たちはなす術がないという 人というものがどれほど脆い存在か。社会的なメッセージを発信し続けるスティングの人間哲学とシャープな感性が織りなす名曲。CDのライナーノーツの抜粋と日本語訳、オリジナル歌詞などを紹介。 -
文学・思想・神話人は労働を通して社会的存在になる カール・マルクスの哲学
人間は労働を通して社会的存在になる。社会的存在とは、自分一人の世界の中ではなく、人々との交流の中に生きているということである。労働者革命の一大潮流を生み出したカール・マルクスの名言を紹介。今マルクスを読むべき理由や思想についてのコラムです。 -
文学・思想・神話「独身のほうがいいとおっしゃる方は、なかなか考えを変えてくださらないし」ゲーテの『ファウスト』より
逃げるメフィストフェレス。追う乳母マルガレーテ。いつまでも独身の自由を楽しみたい男にとって女が仄めかす「結婚」の二文字は悪魔の囁きかもしれない。結婚をめぐる男女の駆け引きは現代と変わらず、18世紀に男のゲーテがこういう台詞を思い付いたのは作家の妙。 -
エッセイ&コラム『罪と罰』と宗教団体の犯罪に関する一考察
産経新聞 7月9日号Book・本 斜断機より文:東工大講師 山崎行太郎小生は、「オウム真理教」が社会問題になった時からこの宗教の本質は文学かげ医術のレベルでしか語れないだろうと思っていた。宗教社会学やサブカルチャー論あたりの認識で、「オウム」の... -
エッセイ&コラム毒にも薬にもならない正論
既にご存知の方もおられるかと思いますが、『eclipse』は『蝕』の意味。月蝕、もしくは日蝕を表す言葉として、映画・小説のタイトルや商品名などによく使われています。私がこのメルマガに『蝕』を意味する『eclipse』と名付けたのは、常識や社会通念で『... -
エッセイ&コラムワイドショー 悪い噂は、良い噂の何倍もの早さで回る
「悪い噂は、良い噂の何倍もの早さで回る」という話は、医療に限らず、ビジネスの世界でも同じ。人間関係においても、褒め言葉よりは人の悪い噂を聞く方が圧倒的に多い。立派な話や幸せな話は、心を照らす一方、劣等感を刺激することもある。 -
エッセイ&コラムある田舎の『土葬』の思い出 ~現代のシンプル葬と葬儀の本質~
結婚式のように洗練された現代の葬儀に参列しながら、1970年代後半の田舎の土葬について振り返る。本来、葬式とは縁者が一同に会し、絆を確かめる為のもの。形ばかり求められ、何かと面倒な葬式離れの背景について考察。