電車 Notes

去年の汽車に ことしのおいらが乗るってことはできないだろう

電車 Notes

寺山修司の戯曲『血は立ったまま眠っている』より

子供だけど待ってたって永久に汽車にのれないって知らなかったんだ、ねえ張さん、去年の汽車は、今、すぐそこをでも走ってるよ。
ちっとも見えないじゃないか
子供目がわるいからだ。去年の汽車は、こんな夜でもすごい轟音でおれたちの目の前を走っている。ゴオゴオってすごい音をたててね。……ただいくら走っても走っても去年の汽車にことしのおいらが乗るってことはできないだろう。

時は足早に過ぎ去る。

自分は何も変わらないのに、世界の物事は物凄い勢いで傍らを走り去っていく。

過ぎ去ったものに、憧れても、悔やんでも、どうすることもできない。

それを諦念とするか、後悔のままとどめ置くかはその人次第。

ただ一つ、確かなのは、去年の汽車に今年のあなたが乗ることはできない、ということ。

 戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫) (文庫)
 著者  寺山 修司 (著)
 定価  ¥660
 中古 24点 & 新品  ¥216 から

シンガーソングライターの小椋佳は定年まで銀行員を勤め上げた。
人の心に触れる曲を作るには、人間社会との関わりが不可欠であることを知っていたからだ。
売れっ子でも、だんだん作品がつまらなくなるのは、内輪の世界に閉じてしまうから。
パートやボランティアや結婚生活等で人間社会の勉強を続けているアーティストは長続きする。

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宇宙文明の根幹を支える稀少金属『ニムロディウム』をめぐる企業と海洋社会の攻防を描く人間ドラマ。生き道を見失った潜水艇パイロットと、運命を握る娘の恋を通して仕事・人生・社会について問いかける異色の海洋小説です。
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