ヴォイチェフ・キラールの『ドラキュラ組曲』(フランシス・コッポラの映画)

2020 6/24

今なお根強い人気を誇るフランシス・コッポラの映画『ドラキュラ』

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石岡瑛子さん追悼 フランシス・コッポラの映画『ドラキュラ』~不滅の愛を描く~
石岡瑛子さん追悼 フランシス・コッポラの映画『ドラキュラ』~不滅の愛を描く~フランシス・コッポラの描く『ドラキュラ』はホラーを超えた愛の物語である。悪魔と知りながら恋に落ちるミーナ、愛欲に狂いながらも「愛するあなたをこんな苦しみの世界に引き込むことはできない」と吸血することを躊躇うドラキュラ。ゴシックとエロティックが織りなす幻想的な背景に、日本人デザイナー石岡瑛子の卓抜した衣装デザインが花を添える。

この映画音楽も非常にドラマティックで、特にミナとドラキュラ伯爵の愛のテーマは白眉のもの。

作曲者は、ポーランド出身の『ヴォイチェフ・キラール』。

サウンドトラックとは別に『ドラキュラ組曲』が存在します。

地元の交響楽団のプログラムにも取り入れられています。

こちらは別の楽団の演奏ですが、コンサートホールで聴くと、グランドピアノや弦楽器が足元から響き渡るよう。

こちらが深く印象に残る愛のテーマ。

コッポラの『ドラキュラ』が成功した理由は、悪鬼で知られるドラキュラを「一人の男」──心ならずも神の教えに背き(妻の自殺によって)、愛に飢えて彷徨う、誇り高い貴族として描いている点でしょう。

ドラキュラにおける『血』とは『愛』。

孤独、寂寥、悲哀、絶望、嫉妬を「血への渇き」に喩え、悪鬼ドラキュラに人間の心のどうしようもない性(さが)を重ねた点に、儚くも美しいドラマがあったように思います。

ラスト、短剣で胸を貫かれたドラキュラが聖堂の天蓋を見上げ「神は何処に……」と救いを求める場面が非常に印象的でした。

そして、「あなたと血を分かち合い、あなたと同じものになる」というミナの願いも、まさに真実の愛。

撮影現場ではドラキュラを演じたゲイリー・オールドマンと、ミナを演じたウィノナ・ライダー(この頃が最高に美しかった)の仲が最悪だったという話もありますが、そんなことを微塵も感じさせないほど、官能的で、耽美の極みです。

一応、Spotifyのリンクも掲載。(日本で聴けるかしら?)

愛のテーマ =「Mina / Elizabeth」です。

日本のAmazonではMP3で視聴できます。興味のある方はどうぞ。

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