Scrivener コルクボード エディタ

文章力は推敲によって伸びる ~自分で自作の粗が分かりますか?

Scrivener コルクボード エディタ

情報収集・分析・執筆・考察(推敲)のプロセスを身に付けるの続きです。

現代は、ブログでも、SNSでも、誰でも手軽に発信できることもあって、「一日、3つ以上、ブログ記事を書く」「毎日、短編小説を投稿する」のように、量産を目標としている方も少なくないと思います。

収益目的でブログの拡大を目指している人や、単純に楽しいから小説投稿している人は別として、本気で高額のライティングの仕事を取りたいなら……あるいは、プロの作家を目指すなら、量産だけでは、真に文章力の向上には繋がりません。

車や家電と同じで、その都度、欠点を改め、工夫に工夫を重ねる企業努力が不可欠です。

自分の書いた文章を、まともに読み直すこともなく、どこがどう悪いのかも分からないまま、毎日、10も、20も、投稿したところで、何も変わりませんし、個性も出ません。

プロの料理家でも、毎日反省会をやって、「今日は辛すぎた」「次は三温糖の代わりにハチミツを使ってみよう」等々、あれこれ模索して初めて、一流になるものです。

文章もそれと同じで、一度書いては、何度も読み返し、気が付いたらチョコチョコと直していく。

そういう小作農のような努力なくして、上達は有り得ません。

たとえ趣味としても、もっと上手になりたければ、やみくもに量産するのではなく、一つ一つを完璧に仕上げることを目指しましょう。

誤字脱字の訂正レベルではなく、どうすれば、もっと歯切れのよい文章になるか、キャラが面白くなるか、人を感動させられるか、etc。

見直す点は山のようにあります。

書いて、放ったらかして、それで終わり……というのは、いくら量産しても、先は見えているんですね。

では、どうすれば、自作の粗が分かるようになるのか。

それは第一に、「理想の型が分かっている」ということです。

たとえば、ダンサーは、鏡を見ながら練習します。バレエも、ヒップホップも、みな同じです。

「自分では綺麗にターンしているつもり」「腕の動きも完璧なつもり」でも、鏡を見れば、一目瞭然。

軸足はぶれるわ、手先は下がるわ、全然、美しくないことが分かります。

でも、能力のあるダンサーは、理想の型を知っているから、鏡で自分の踊りを見ながら、一つ一つ、改めることができます。

「私もビヨンセみたいにパワフルな踊りがしたい」「アリーナ・コジョカルのように優雅なプリマになりたい」という確固たる目標があるから、自分の粗にもすぐに気付くし、どうすればパワフルに見えるか、どうすれば優雅な印象を醸し出せるか、日々研鑽を積んで、理想の型に近付いていくことができるんですね。

文章もそれと同じで、まず頭の中に「理想の型」が入ってなければなりません。

理想とするものは、何でもいいです。

詩でも、小説でも、時事コラムでも、いろいろ目を通せば、「これ」というものが見つかると思います。

その際、流行や権威を基準とするのではなく、「自分と同じスタイルを追求している人」「自分に近い人」を参考にしましょう。

また、憧れだけでは長続きしません。キツネがライオンに憧れるのと同じで、無理に真似ても、どこかで破綻するからです。

鳩には鳩の、キツネにはキツネの美しさがあって、自分で自分のスタイルを大事にすればいいだけの話。

この世にライオンみたいな作家ばかりだと、退屈極まりないですし、どこを見回しても、似たような作品しかないジャンルは、いずれ飽きられるでしょう。

ある意味、自分で自分を知っていることが上達への近道であり、自分と同じ志やスタイルを貫いている人を理想にすれば、それに近付く為の努力も苦にならないはずですよ。若いスケーターが浅田真央ちゃんや荒川静香さんを目指して頑張るみたいにね。

それが分からなければ、分かるようになるまで、いろんな作品に目を通しましょう。

本屋や図書館には何百万という本があります。

その中の一つぐらい、あなたの個性にマッチした、理想の型があるはずです。

それが分かれば、あとは自作と見比べながら、そのクオリティに近付いていけばいいだけの話。

ある意味、他人の作品の良し悪しを見抜く力が、文章力の基礎とも言えますね。

悪文を美文と見誤るようでは、それ以上の成長は期待できません。

変なお手本を見ながら習字の練習をするのと同じで、最初に誤った型が身に付くと、他人にも容易に直せなくなるのです。

自分の下手な原稿を読み直して、傷つきたくないという気持ちも分かるけど、一つ、勘違いしてるのは、「自分で自分の粗が分かる=可能性がある」ということなんですよ。ちゃんと理想の型が頭に入っているから、「ここがオカシイ」というのが自分でも分かる。元から能力のない人に、自作の粗など気付きようもありません。

気付くことで一つ伸び、訂正することで、また一つ伸びるから、推敲だけで二段階上がれるのです。

その作業を嫌がって、自作から目を背けるのは、可能性の放棄に他なりません。

本当に救いようがないのは、永久に自作の粗に気付かないことで、それに気付くのは、確実に成長している証なんですよ。

推敲のコツは、どこまで他人の目になれるか。

そして、自分で自分を突き放すことができるか、です。

ある意味、自分で自分に鞭を振るう、一人SMみたいなものです。

でも、一流のダンサーは、皆、それをやってる。

野球選手も、画家も、みな同じです。

「ああ、見たくない」と鏡の前で目を塞いで、しまいには教室から鏡を取り外してしまったら、何度、ターンやジャンプの練習をしても、永久に上手にはならないでしょう。

ある意味、プロというのは、自分の欠点と向き合う覚悟のある人で、辛い思いをしても、悪い所は徹底的に改め、最高品質を求めるから、世界市場でも勝てるのです。

もし、『推敲』――あるいは、間違いの訂正に、過った考えを持っているなら、それこそ正して、品質向上に努めて下さい。

それを何年もやり抜いた人と、まったくやらなかった人では、歴然とした差がありますよ。

>海洋小説『曙光』MORGENROOD

海洋小説『曙光』MORGENROOD

宇宙文明の根幹を支える稀少金属ニムロディウムをめぐる企業と海洋社会の攻防を舞台に描く人間ドラマ。生きる道を見失った潜水艇パイロットと愛を求めるフォルトゥナの娘の恋を通して仕事・人生・社会について問いかける異色の海洋小説です。
Kindle Unlimitedなら読み放題。
Amazonの海洋学ランキングで一位を記録。

CTR IMG

Fatal error: Uncaught Error: Call to undefined function WP_Optimize() in /home/marier/novella.works/public_html/wp-content/plugins/wp-optimize/cache/file-based-page-cache-functions.php:149 Stack trace: #0 [internal function]: wpo_cache('\r\n<!DOCTYPE htm...', 9) #1 /home/marier/novella.works/public_html/wp-includes/functions.php(4552): ob_end_flush() #2 /home/marier/novella.works/public_html/wp-includes/class-wp-hook.php(288): wp_ob_end_flush_all('') #3 /home/marier/novella.works/public_html/wp-includes/class-wp-hook.php(312): WP_Hook->apply_filters('', Array) #4 /home/marier/novella.works/public_html/wp-includes/plugin.php(478): WP_Hook->do_action(Array) #5 /home/marier/novella.works/public_html/wp-includes/load.php(947): do_action('shutdown') #6 [internal function]: shutdown_action_hook() #7 {main} thrown in /home/marier/novella.works/public_html/wp-content/plugins/wp-optimize/cache/file-based-page-cache-functions.php on line 149